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Goin' In
JLOにとって、初のグレーテストヒット盤『Dance Again... the Hits』(2012)から『Goin' In』です
この曲はダンス映画『Step Up Revolution』のサウンドトラック盤にも収録されております
ダンス・アゲイン・・・ザ・ベスト・ヒッツ(初回生産限定盤)(DVD付)
- アーティスト:
- 出版社/メーカー: SMJ
- 発売日: 2012/08/01
- メディア: CD
『Goin' In ft. Flo Rida』(2012)
ぷちゃ、ぷちゃ、へ~ん、ざっぷ
ぷちゃ、ぷちゃ、へ~ん、ざっぷ
クリスタルなラメラメ唇のJLOがタンポポをぷぅ~っと吹くところからPVは始まります
ぷぅ~
ピンクのケーブをまとったJLO
ケーブの下には穴あきあきのコスチュームが、、、もっと見しちくれ~っ
周りには二頭の白い狼を従えております
「Tonight」のフレーズと全編を通して光るレーザービームは『Waiting for Tonight』(1999)を彷彿とさせます
さらに、白服のダンサーを従えた踊りのコスチュームは『Get Right』(2005)のやつだなあ
パンツが異様にたれさがってるけど(笑)
たれたれのおパンツ
ところどころに登場するランボルギーニが上下に動くシーンは、、、
ヒサさんに是非、3D化してもらいたいものですなあ
で、、、見所は、、、というと、やっぱり
JLOの偉大なおちりでしょう
白のレオタードでも、その偉大さは健在です
う~ん、プリケツ
ネイルアートならぬリップアート
流行るんでしょうか?
ものが食べにくそうだな。。。
チウことで、、、では!!!!また!!!!
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雨隠れの鶴吉
雨隠れの鶴吉〔あまがくれのつるきち〕
初出掲載誌 『オール讀物』 昭和四十九年五月号
文春文庫 『鬼平犯科帳(十一)』
TV 第三シーズン56話『雨隠れの鶴吉』(92年2月19日放送)
脚本:安倍徹郎
監督:小野田嘉幹
〔本のおはなし〕
十二年ぶりに、なつかしい江戸へもどって来た鶴吉は、めずらしい人に、久しぶりで出合った
それも二人
この二人は、ともに、江戸をはなれる前の鶴吉しか知っていない
いまの鶴吉は、
「雨隠れ・・・・・・」
と、異名をとった盗賊になりきってしまっている
しかも、女賊のお民を女房にし、夫婦そろって江戸へもどって来た
それは、江戸へ着いて半月目のことであったが・・・・・・鶴吉夫婦は深川八幡へ参詣しての帰るさ、大川(隅田川)へかかる新大橋・東詰に出ている葭簀(よしず)張りの茶店で足をやすめた
茶を運んで来た茶店の老婆が、鶴吉を見て驚愕の声をあげ、
「万屋の、若旦那じゃあございませんか」
見返して、まじまじとながめた鶴吉が、これも「あっ・・・・・・」と、おどろき、
「お前、ばあやかえ?」
「はい、はい。お元でございますよ。ようまあ、おぼえていて下さいました」
「忘れてたまるものか、ほんとうに、これはお元だ。ばあやにちがいない。よくまあ、お前。達者でいてくれたねえ」
鶴吉も、この老婆にだけは頭があがらない
顔もわからぬうちに死なれてしまった実母よりも、乳母のお元は鶴吉にとって、
「まことの母親・・・・・・」
も、同様といってよかった
それから数日たって、清水門外の火盗改方・役宅へ、ふらりと、あの乞食坊主の、井関緑之助がたずねて来た
「平蔵さん、めずらしい男に出合いましたよ」
日に灼けつくした童顔をほころばせ、ふとい鼻をうごめかして盃の酒の香りを嗅ぎながら、井関緑之助が、
「ほれ。万屋の寮(別荘)にいた鶴坊という子供を、お前さんもおぼえていなさるだろう?」
「おお。色の白い、痩せこけた、すばしこい、利かぬ気の子供であったな。乳母につれられて、よく、道場の庭へ来て、おれたちの稽古を飽きもせずにながめていた・・・・・・」
「そう、そう。その乳母の、お元というのが、いま、新大橋のたもとで亭主と一緒に茶店を出している」
「ほう・・・・・・」
「そこへ、鶴吉が来て、十何年ぶりに二人が出合ったという・・・・・・」
「ふうん。緑さんは、その連中と大分に親密だったのかえ?」
「いや、それというのも鶴吉が、私と同じ妾腹だったものでね。まあ、だから、何となく同情をして、あのころには、よく、遊び相手になってやったのですよ」
雨隠れの鶴吉は、万屋のあるじ・源右衛門が、女中のおみつに手をつけて生ませた子だ。おみつは鶴吉を生んだ翌年に急死をした。原因がよくわからぬ。突然、血を吐いて倒れ、そのまま絶命したのだそうな
万屋は、日本橋・室町二丁目にある大きな茶問屋で、源右衛門は養子であった。万屋のひとり娘だったお才との間には、当時、十五年も子が生まれず、そのかわりに、そっと手をつけた女中が男の子を生んだ
これを知ったとき、妻のお才の激怒は凄まじいもので、たまりかねた源右衛門は、おみつと鶴吉を、本所・小梅村の寮へ移したのである
月に一度ほど、きびしい妻の監視の目をかいくぐって本所へあらわれ、おみつと鶴吉に会う源右衛門に、
「ひとごとながら、私ぁ、同情をしたもんですよ」
と、井関緑之助はいった
だから、おみつが変死したのも、万屋の内儀が手をまわし、ひそかに、
「毒をもった・・・・・・」
のではないかとうわさもながれたという
ま、こういうわけで、緑之助は、乳母のお元とさびしく暮している鶴吉を可愛がり、道場の行き帰りには寮へ立ち寄って、玩具(てあそび)を買ってやったり、そのかわり、お元から酒をのませてもらったりしていた。そのことは長谷川平蔵も、おぼえていた
「それでね、平蔵さん。あんたのことを鶴吉にいいますとね、よくおぼえていましたよ。むかし、お前さんに飴玉を買ってもらったことがあるそうだ」
「ふうん・・・・・・そんなこともあったかな」
「あのころの本所の銕が、いまを時めく盗賊改方、鬼の平蔵その人だ、と、こういったら、まあ鶴吉のやつ、目をひんむいて、びっくりしていましたよ。あは、はは・・・・・・」
つぎの日の昼ごろに・・・・・・
雨隠れの鶴吉とお民が滞在している須田町の旅籠・木槌屋へ、お元が、立派な身なりの七十がらみの老人を案内して来た
この老人、万屋源右衛門だったのである
源右衛門が、まだ生きていようとは、夢にもおもわぬ鶴吉であった。お元から、それをきいたときも信じかねたほどだ。十何年前に鶴吉が江戸を発ったとき、源右衛門は重病にかかり、
「とても三月とは、もつまい」
と、医者も見放していたらしい
木槌屋の二階座敷へあらわれた源右衛門は、たちまちに泪ぐみ、鶴吉に両手を合せ、拝むかたちになった
もとより、この父親を恨むところはない
憎らしいのは、本妻のお才である
鶴吉が十六になったとき、もはや、子を生む自信を失ったお才は、他家へ嫁いだ妹の子の庄次郎を養子にし、病床に親しみがちだった源右衛門にことわりもなく、本所の寮にいたお元と鶴吉を追い出してしまった
いくらかの金をもらって、あきらめのよいお元は石原新町へ小さな家を借りて鶴吉と共に移った
しかし、鶴吉はおさまらなかった
いかに妾の子だとはいえ、何故、これほどの屈辱をうけなくてはならぬのか・・・・・・
そのころ、すでに、酒色や博奕の味をおぼえ、逆境に反抗していた鶴吉だけに、しばらくは堪えたが、ついに堪えきれなくなり、万屋へ火を放ったのである
その憎むべき本妻が、
「五年前に、病気で死んじまいましてね、坊ちゃん」
先日、お元の茶店で聞いたとき、鶴吉は夢を見ているような気がしたものだ
しかも、だ
お才が病死する二年前には、万屋の跡をつぐはずだった養子の庄次郎が、これも病死している
こうして、本妻の計画が、つぎつぎに挫折したのに、源右衛門のほうは、そのころから躰が丈夫になり、
(こうなれば、もう、だれに気がねをすることもなく、鶴吉を手もとに引き取ることができるのだがなあ・・・・・・)
そのおもいが、なかったとはいえぬ
お才が死んでから、ふたたび、出入りするようになったお元が、先日、眼の色を変えて駆けつけて来て、鶴吉が女房づれで江戸見物にあらわれたという
しかも、上方で、小さいながらも唐物屋の店をもち、立派にやっているというではないか・・・・・・
「ともかくこうなったら、うちへ来ておくれ、鶴吉。うちへ泊って、ゆっくりと江戸見物をしなさるがいい。ね、そうしておくれ、たのみます。このとおりだよ」
父親に手をつかれ、泪声でたのまれては、鶴吉もこれを無下にことわるわけにもまいらぬ
だが、鶴吉は、お民へこういった
「なあに、心配するな。ほんとうに、二、三日の間だ。江戸もすっかり見てまわったし・・・・・・。おれだって実のところは脛に傷を持つ身だから、長逗留のつもりはさらさらない。出て行くときは置手紙を残し、だまって出てしまおう。それからほれ、お前が一度は行って見たいといっていた熱海の温泉(ゆ)へ行き、のんびり日を送ってから上方へ帰ろうじゃあねえか」
ここ三日ほどは、早くも冬の到来をおもわせるような、冷え冷えとした曇り日がつづいていたのだが、今日は朝から風もなく晴れわたって、夜に入ってもあたたかい
「おい・・・・・・おい、お民・・・・・・」
床へ入って、いったんねむった鶴吉だが、あまりに生あたたかく、すこし寝苦しくなって目ざめたのである
となりの床で、こちらに背を向けているお民を、そっと呼んでみたが、お民は、こたえぬ
鶴吉夫婦が、万屋へ来て二日目の夜であった
「何も、狸寝入りすることはねえだろう」
うしろから手をまわし、お民のえりもとから胸へさし入れた。。。
〔主な登場人物〕
長谷川平蔵(中村吉右衛門)
鶴吉(石原良純)
万屋源右衛門(織本順吉)
井関録之助(夏八木勲)
お民(早野ゆかり)
貝月の音五郎(荘司肇)
久栄(多岐川裕美)
沢田小平次(真田健一郎)
竹造(児玉泰次)
〔盗賊〕
・釜抜きの清兵衛:中国すじから上方へかけてを〔盗め場所〕にしている盗賊。鶴吉とお民は清兵衛の配下で、うけもちは〔引き込み〕であった
・貝月の音五郎:お民が釜抜き清兵衛のもとに来る前にいた野槌の弥平一味にいた引き込み、今は稲荷一味の引き込みをしている
・〔稲荷(とうが)の百蔵〕:上州・武州を股にかけて急ぎばたらきをする兇盗
〔商家〕
・吉文字屋三郎助方:京都の綾小路新町西入ルところの金箔押所。この年の秋のはじめに、鶴吉夫婦が釜抜き清兵衛一味の引きこみを、首尾よくつとめ終せた
・坪井屋清兵衛:大阪の伏見町にある唐物屋。釜抜き清兵衛の本拠であり、盗みばたらきをせぬときの清兵衛は何くわぬ顔をして、唐物屋のあるじにおさまっている
・〔木槌屋与八〕方:内神田の須田町一丁目の旅籠。小ぎれいな旅籠で常客が多い。釜抜き清兵衛も江戸へ遊びに来るときは、木槌屋に泊る。だからといって、木槌屋は盗賊一味に何の関わり合いもない
・加賀屋:堀江六軒町の入り堀に懸かる思案橋のたもとにある舟宿。お民と音五郎が話し合うため二階座敷にあがる
・桔梗屋:程ヶ谷の宿場の旅籠。鶴吉夫婦が草鞋をぬいだ
・〔伊豆屋久右衛門〕方:伊豆の国・熱海の温泉の、海岸に近い下町の温泉宿。緑之助と鶴吉夫婦が事件後、ここの内湯につかる
〔料理帳・本〕
この日。雨隠れの鶴吉は、井関緑之助と共に小屋を出て、目黒不動へ参詣し、惣門前の稲葉屋という料理屋へ入った
ここは、筍飯が〔名物〕であるが、いまは、その季節ではない
鶴吉と緑之助は一刻ほど、豆腐の田楽で酒をくみかわし、語り合い、それから白金の通りで別れた
万屋のとなりの、山吹茶漬けというのを売り物にしている三河屋という風雅な料亭の二階座敷を見張り所にし、飯たきの音五郎の挙動を、ひそかに監視した
〔料理帳・ドラマ〕
とろろ飯、鶴吉の回想、街道の茶店にて
軍鶏の臓物鍋、おときと緑之助、五鉄にて
焼き山椒味噌、平蔵と緑之助、役宅にて
久栄「秩父の山奥から届いた山椒味噌でございます。お口に合いますかどうか」
緑之助「こりゃ、こりゃ、うん、うめえ」
平蔵「この焼きたての香りがなんともたまらぬのだ。おうい、どんどんやってくれ」
緑之助「いやあ、こいつはうめえ」
〔ドラマでのアレンジ〕
鶴吉に万屋源右衛門を引き合わせるのは原作ではお元だが、ドラマでは井関緑之助になっている
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東海岸にて
先月、仕事でアメリカに出張しました
今回はホテルの喫煙室がとれなかったので、厳しいものとなりました
オフィスやレストランでは禁煙なので、ホテルでの( ´ー`)y-~~が心休まるところだったんですがね~
っていうか、ホテルの喫煙室そのものが無くなってきてるのかも知れません
が。。。
ホテルの外に灰皿がな~い
と、思ったら、、、二日目に雨が降りまして、灰皿の所在が判明しました(笑)
上面の文字が汚れて読めなかったのが、雨で洗われて、灰皿であることを確認
どうやら、向こうの人は、吸った後、上面で火をもみ消すらしく、灰で汚れて読めなかったのです
上面の矢印のとおり、よこっちょの小さい穴から吸殻を入れます
ちょっと見には、完全にゴミ箱にしか見えないです
ちっちゃいタイプ
上面の文字が見えなかったときには、これは何だろうと思いました
下のゴミ入れがありませんからねえ、用途がわかりませんでした
灰はどうでもいいんでしょうね
土にかえれと、、、
灰皿と言うより、吸殻入れですね
でも、中には律儀な人がいて、灰がおちそうになると、
たんびに、このちっちゃい穴に入れているおっちゃんがおりました(笑)
訪問先の会社でも、オフィスはもちろん禁煙
煙草を吸うためには、外に出て、駐車場の向こうまで行かなくてはなりません
しかも、雨が降ってて、、、
行きましたよ、傘をさして(笑)
残念ながら、カメラのついてるものは、パソコンからケータイにいたるまで、撮影レンズにシールを貼られてしまったので、灰皿の写真はありません
とても奇妙なかたちをしていたんですが写真を撮れなくて。。。
ざんねんむねん(笑)
訪問先の会社の人が話してくれたんですが、
なんでも、来年からは会社の敷地内では煙草を吸えなくなるそうです
しかも喫煙者は、煙草を吸わない人に比べて保険料が高いので、奥さんから怒られている
と、、、話してくれた彼は、煙草をやめるような気配はありませんでした
彼はシガレットじゃなく、シガーでしたけど
吸いさしをどうすんのかなと見てますと、、、
ギロチン式のシガーカッターで切り落として、短くなったシガーをポケットに入れました
なるほどね、あれはあれで所作がかっこいいかもと思いました
刑事コロンボが現場で葉巻片手に捜査してるけど、
吸いさしをどうすんのかな~
消えたらそのまま、よれよれのコートのポケットに入れるのかな~
葉巻を吸う人のポケットは灰まみれなのかな~
と、思っておりましたが、長年の謎が解明されたような(笑)
アメリカでは、煙草一箱、6~7$で売られておりました
以前より、高いという感じがしなかったのは、、、
円高のせいですな、、、やっぱり、、、では!!!!また!!!!
西海岸にて
アメリカ出張の続きです
今回は、東から西への横断があって、しんどいものでした
飛行機の席はエコノミーだったので、通路をはさんで3席づつという構成
運良く通路側がとれたのですが、、、
自分の席に行くと、隣の真ん中の席のスパニック系のおばちゃんが、通路側を向いて座っておりました
嫌な予感がしましたが、、、
後ろの席の娘と席が離れ離れになったので、娘と席を替わって欲しいとのこと
後ろの席の真ん中に17,8の女の子がひとり座っていました
真ん中は嫌だったけど。。。
この状況で断るわけにはいかないですよね
席を替わりました
まだ、両側には人がいませんでしたが、、、
キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!
すげえ、肥ったおばさんが、窓際の席に、、、
ずぇ~たい、入んないよそんなもんというくらいの体格のおばさんが
ぎゅうぎゅうとなんとか体を押し込むと。。。
入りました
その後、、、微動だにせず、、、というか動けず(笑)
だけど、ちゃんと、いつの間にやら、ポーチを前に置いてて
離陸するや、中からお菓子を取り出して、食べておりましたが、、、
そりは太るよ(笑)
通路側には、ガタイのいいおにいさんが。。。
地獄だ
中継空港でふたりとも降りてくれたので、助かりました
ホテルに着くと、玄関に、ここから200m先までは禁煙の表示が。。。
心配しましたが、ありました、、、灰皿
東海岸の会社であった灰皿とおんなじ形状
ちょっと見には、絶対、灰皿であるとは思えない
棒の先端は丸くなってて、そこで、煙草をもみ消す
先端が灰で汚れていたので、たぶん、そういう仕様です
ちょいと、傾いているのがありました
取れるんだ、、、と思って
取ってみると、中には、金属製のバケツが、、、
灰皿の本体は、妙に軽いです
金属製じゃなくて、プラスチック製
燃えないのか
こちらはオーソドックスに上部が灰皿で、ゴミ箱と兼用のもの
喫煙場所の表示がありますが、、、ゴミ箱があって、、、灰皿は?
普通の灰皿が置いてありました
でも、紙ゴミの上はまずいんじゃない?
結論。。。火を消した吸殻は紙ゴミなのだ
帰りの空港の灰皿
長旅にそなえて、、、いっぱい、吸いダメしましたとさ、、、、では!!!!また!!!!
いちおう、ゴールデン・ゲート・ブリッヂだす(笑)
網虫のお吉
網虫のお吉〔あみむしのおきち〕
初出掲載誌 『オール讀物』 昭和五十二年三月号
文春文庫 『鬼平犯科帳(十六)』
TV 第三シーズン57話『網虫のお吉』(92年2月26日放送)
脚本:下飯坂菊馬
監督:高瀬昌弘
〔本のおはなし〕
切なげな、苦しげな、女の喘ぎが、壁を通して、はっきりとつたわってくる
女の裸身をさいなみ、嬲りつくしている男の気配は尚更によくわかった
まさに、嬲っているとしかおもわれなかった
女の喘ぎは、官能に我を忘れたものでもなく、男とのまじわりのよろこびのためのものでもない
「嫌で嫌で、たまらぬ男・・・・・・」
の、いうままになっているらしい
「こいつ、もっと、こうしろ」
とか、
「ふふん・・・・・・こんなに汗をかいていやがるくせに・・・・・・」
とか、
「ばか。何で、そっちを向くのだ。ちゃんとしろ、ちゃんと・・・・・・」
とか、男が卑猥な言葉を投げつけながら、荒々しくうごきまわっている
壁一つをへだてた小さな部屋で息を殺しつつ、となりの座敷の乱行を盗み聞いているのは、火付盗賊改方・同心の小柳安五郎であった
そして・・・・・・
隣室で、いま女を嬲りつくしている男は、同僚の黒沢勝之助なのである
むろん、黒沢同心は、同僚の小柳安五郎が此処まで、自分と女を尾行して来たとは、知るよしもない
此処は、上野の不忍池のほとりにある〔月むら〕という出合茶屋の、奥庭に面した座敷で、いま、小柳が潜んでいる小部屋は客座敷ではない
出合茶屋のようなところでは、このような小部屋が二つ三つは、かならず設けてある
というのは、何しろ男女の密会のために商売をしているのだから、たとえば顔を合わせてはならぬ客どうしが入って来るとか、不義密通の場面をつきとめようと乗り込んで来る者もあって、そうしたときに、客を隠すための小部屋が必要になるのだ
半刻(一時間)ほど前に、黒沢同心と女が、この〔月むら〕へ入るのを見とどけたのち、小柳は〔月むら〕に入って行き、
「盗賊改方の、小柳安五郎という者だ」
はっきりと名乗り、隠し部屋へ案内させた
黒沢勝之助のほうは、市中見廻りの変装をしており、月代ものばしたままの浪人姿であったし、むろん、女を連れ込むに「盗賊改方」と名乗るはずはない
それに引きかえ、今日の小柳は紋つき羽織・袴を身につけた正装である
この日
小柳安五郎は、久しぶりに、亡き妻と子の墓詣りをするため、朝のうちに役宅内の長屋を出た
妻子亡きのちの小柳は、いまだに独身をまもっている
妻のみつは初産で、男の子を生み落とすと共に息絶え、非常に難産であったため、生まれた子も、その日のうちに亡くなってしまったのだ
小柳家の墓は、浅草・阿部川町の竜源寺にある
薄曇りの空の下を、小柳安五郎は両国橋をわたり、浅草御門を出て神田川に沿った河岸道を西へ歩みはじめた
この日、小柳は浅目の編笠をかぶっていた
たとえ非番であっても、これが盗賊改方の心得というものである
おもえば、小柳の、この心がけがよかったといえよう
平右衛門町の河岸道へさしかかったとき、小柳安五郎の顔色が編笠の中で、すこしばかり変わった
すぐ先の〔井ノ口屋〕という船宿から出て来た中年の浪人者と、二十五、六の町女房ふうの女を見たからだ
二人とも、小柳には見おぼえがある
一人は、同僚の黒沢勝之助だから、三日に一度は顔を合わせているわけだし、女のほうは・・・・・・むしろ、この女に、小柳はおどろいた
この女、網虫のお吉と異名を取った女賊だったからである
網虫とは〔もうちゅう〕ともいい、つまり、蜘蛛の別名なのだ
網虫のお吉は、盗賊・苅野の九平一味の女賊であることを、小柳安五郎はわきまえている
人相書も廻っているし、小柳自身、お吉の顔を見てもいた
そのお吉と、同心・黒沢勝之助が共に船宿からあらわれ、待たせてあった町駕籠へ、お吉を黒沢が押し込むように乗せ入れた
そして、河岸道を西へ行く駕籠に、編笠をかぶった黒沢がぴたりと付きそい、遠ざかって行く
(はて・・・・・・?)
小柳は不審におもい、われ知らず、その後を尾けはじめた
船宿からあらわれ、歩み去るまでの二人の様子には、小柳の目から見て、
(どうも尋常ではない・・・・・・)
ものが感じられた
女賊・お吉と黒沢との間には、今日、はじめて顔を合わせたというのではなく、それでいて、黒沢の強制にお吉が逆らいかねている様子が見えた
そもそも、
(あの二人、船宿で何をしていたのか・・・・・・)
このことであった
また、お吉の相手が、もしも木村忠吾や酒井祐助であったなら、小柳の観察も、おのずとちがっていただろう
同心・黒沢勝之助は、盗賊改方の同僚や密偵たちにも、それこそ鼻つまみの嫌な奴だったのである
いまは亡き密偵の伊三次が、いつであったか、たまりかねたように小柳安五郎へ、こう洩らしたこともあった
「黒沢の旦那というなあ、自分(おの)が手柄のためには、どんな外道でもなさるお人でございますよ」
そのとき小柳が「それはどういうことだ?」と、深く問い返したなら、伊三次は、黒沢についての、何か具体的な事例をあげたやも知れぬ
むしろ、それを、伊三次は待っていたかのようであったが、あえて小柳は問いつめなかった
同心・黒沢勝之助と網虫のお吉が、不忍池畔の出合茶屋〔月むら〕を出たのは、夜に入ってからだ
かなり長い間、黒沢はお吉の躰を文字どおり、
「むさぼりつくした・・・・・・」
といってよい
壁をへだてて、黒沢の情欲の凄まじさ、執拗さには、さすがの小柳安五郎も辟易したが、
「いいか・・・・・・おれはな、喰らいついたら、決してはなれぬぞ」
とか、
「お前が白状をせぬかぎり、こうして、おれの相手をしなくてはならぬのだ。そこのところを、よく考えろ」
とか、
「いまの、お前の亭主は何も知らずにいるが、こんなことをいつまでもつづけていたら、きっと勘づかれるぞ」
などと、お吉を嬲りながらいう黒沢勝之助の声が、小柳を釘づけにしてしまった
(これは、いったい、どういうことなのか・・・・・・?)
〔月むら〕を出て行く二人の後から、小柳安五郎も外へ出た
網虫のお吉は、いまは、日本橋橘町三丁目に住む琴師・歌村清三郎の後妻(のちぞえ)に入っている
歌村清三郎は当年五十二歳で、京都の生まれだそうな
年少のことから、京の建仁寺四条下ルところの、名人といわれた琴師・歌村七郎右衛門に仕込まれ、二十八歳のときに独立をし、師匠の世話で江戸へ移って来た
亡妻との間に二人のむすめがおり、これは、もうそれぞれに嫁いでいるし、二人の弟子と小女、それにお吉の五人暮しなのだ
この、歌村清三郎については、
「何ら、怪しむべきものはない・・・・・・」
ことが、間もなく小柳安五郎の探索でわかった
それはさておき、女族のお吉が去年の秋に、どうしたことから歌村清三郎の後妻に入ることになったかといういと・・・・・・
〔主な登場人物〕
長谷川平蔵(中村吉右衛門)
黒沢勝之助(磯部勉)
網虫のお吉(風祭ゆき)
木村忠吾(尾美としのり)
おまさ(梶芽衣子)
小房の粂八(蟹江敬三)
佐嶋忠介(高橋悦史)
久栄(多岐川裕美)
歌村清三郎(佐原健二)
志村軍造(山本昌平)
〔盗賊〕
・平尾の徳次郎:苅野一味の盗人(かせぎにん)。駿府(静岡)の扇子屋で三村屋徳太郎夫婦というふれこみで、網虫のお吉と梅屋に宿泊した
〔商家〕
・〔梅屋嘉右衛門〕方:木挽町四丁目の四代つづいている宿屋。三年ほど前に、浅草の奥山で、おまさが網虫のお吉をみかけた時に、お吉が泊っていた
・丁子屋四郎太郎方:本所四ツ目の呉服問屋。苅野の九平一味が押しこむことになっていた
・〔福本〕:井ノ口屋の隣の蕎麦屋
〔料理帳・本〕
湯島横町の菓子舗(みせ)・近江屋で売り出している〔羽衣煎餅〕が長官夫人・久栄の大好物であることをおもい出したからだ
命がけの御役目だけに、長官夫妻と組下の同心たちとの間は、必然、このように親密な心情が通い合うことになる
〔料理帳・ドラマ〕
六間堀のあべかわ、平蔵と忠吾、役宅にて
〔ドラマでのアレンジ〕
黒沢同心とお吉の間柄を見つけたのは原作では小柳安五郎だが、ドラマでは木村忠吾になっている。ドラマでは黒沢に対して平蔵が温情をかけてやるが、原作では敢えて温情はかけない。
平蔵「女は怖い。あんな黒沢でも、お吉のひろげた網の中では、ただ悶えるばかりであった」
久栄「お吉は、そんな自分の恐ろしさに気づいていなかったのでございましょうか?」
平蔵「いや、それがわかって亭主の前から姿を消したのであろうよ。自分で自分がおぞましくなってな。げに恐ろしきはおなごだのう」
久栄「あたくしもおなごでございますよ、殿さま」
平蔵「う、うん・・・・・・。そなたは別じゃ・・・・・・」
http://hine1118.blog55.fc2.com/blog-entry-1.html#more
3Dまっくす
Youtubeが3Dに対応しているというので。。。
なんでも、2D動画を3D動画に変換してくれるそうです
早速、ダイソーに行って来ました
じゃ~ん
伊達めがね
セロファン
強力瞬間接着剤
300円也で3Dメガネの完成です(笑)
最初は、伊達めがねの玉をとることを考えましたが、
面倒臭いので、玉(伊達めがねなのでレンズじゃないわな)
を水で濡らしてセロファンを貼り付け
これが、けっこううまくいきました
乾いた後もセロファンが伊達めがねにくっついている
で、伊達めがねのフレームにセロファンを強力瞬間接着剤で接着
セロファンは2枚重ねにすると具合がいいようです
Youtubeで2D動画を3Dで見るためには、、、
まず、アップロード主が動画の詳細設定の[3D動画]の設定で「この動画を3D設定にする」を選択する必要があります
また、対象はHD動画のみです
視聴者が画質をHDに変更すると(画像の下の歯車みたいな印のやつですね)
その左側に「3D」マークが現れるので、クリックすると2Dから3Dに変換してくれます
ちょっと時間がかかる
印が「+3D」に変わると、3Dのオプションが選べるようになります
さて、どんなもんでしょう
3Dはまわりの明かりの影響を受けるので、照明が画面にうつりこまないようにして、
画面のサイズも小さいほうがいいようですので、下のままお試しください
MAX 『TORA TORA TORA』(1996)
作詞:鈴木計見
作曲・編曲:TIGER BOYS
MAX 『Seventies』(1996)
作詞:鈴木計見
作曲・編曲:GROOVE SURFERS
基本的には、1フレーム前の画像と比較して、
手前にあるほうが動きの差が大きいということを利用して処理しているようです
なので、動画でないと3D変換は出来ないとのこと
確かに、、、セットの奥行き感は増したような気がします
四人の立ち位置の前後関係も
う~ん、微妙だ
飛び出すというより、奥に深まったって、感じかな
あんまり期待しないように。。。
一番立体感を感じたのはサーチライトだったりして(笑)、、、、
では!!!!また!!!!
餃子めし
餃子めし
県内のスーパーで2月23日から売り出すということで、、、
買ってみました(笑)
総務省の家計調査(速報値)が1日発表され、「1世帯当たりのぎょうざ支出金額」の2012年の年間累計金額で、ライバルの宇都宮市を抑え、浜松市が2年連続で餃子消費量日本一になったことが分かった。 浜松市の支出金額は4670円で、2位の宇都宮市は4365円、3位の京都市は3169円だった。調査は小売店で購入した餃子が対象。
餃子日本一って、専門の餃子屋さんで売れた餃子の量かと思っていたんですが、、、
違ったんですね~
小売店での購入が対象(外食は含まず)ってことは、この餃子めしもカウントされるってことかな?
これが噂の餃子めし
特徴
「餃子めし」は、宇都宮の特産野菜である「にら」や栃木県の特産品である「かんぴょう」、ひき肉、しいたけを入れた、「餃子味の炊き込みごはん」です。
炊き込みごはんのため、炒めごはんよりも脂質が少なく、また、しいたけなどの「だし」をきかせることで、塩分量を少なくしています。
「かんぴょう」や「しいたけ」を使っているため、食物繊維がとれます。
忙しい人や料理初心者でも簡単に作れるよう、包丁は使いません。また、乾物は水で戻さずに使います。
ふむふむ
材料
・米 1合(150グラム)
・水 225ミリリットル(普通に米を炊く水加減と同じです。)
・豚挽き肉 25グラム
・おろし生姜(チュープ入り) 小さじ2分の1杯
・かんぴょう 5グラム(乾物での重量)
・干し椎茸(スライス) 2グラム(乾物での重量)
・にら 10グラム
・しょうゆ 小さじ2分の1杯
・鶏がらスープの素 小さじ1杯
・酒 大さじ2分の1杯
・酢 大さじ2分の1杯
手順
1 米は洗って、分量の水につけておく。
2 フライパンに、豚挽き肉とおろし生姜を入れ、パラパラになるまで炒める。
3 調理ハサミで、干し椎茸は 5ミリメートル幅、かんぴょうは1センチメートル幅に切る。
4 炊飯器に、1、2、3、鶏がらスープの素、酒、酢を入れて、鶏ガラスープの素が溶ける程度に、上澄みを軽く混ぜて炊く。
5 にらを5ミリメートル幅にハサミなどで切り、醤油と混ぜておく。
6 4が炊き上がったら、5を加えて全体を混ぜる。
(注意)にらは、一緒に炊き込むよりも、炊き上がってから加えたほうがきれいです。
で、食べた感想は。。。
なんとな~く、餃子風味
豚挽き肉とニラが入っているからねえ~
まぁ。。。
白飯に焼き餃子のほうが美味いな
チウことで、、、、では!!!!また!!!!
メガネなしでも3Dまっくす
右下の「3D」をクリックすると選べます
左右二枚の画像と画像の上に白ポチが現れるはずです
前は、ステレオグラムとか立体写真とかいっていた、あれです
平行法、交差法、ミラー法がありますが、ミラー法は鏡がないと出来ませんし
今の鏡は大抵周りにプラスチック等の飾りがついているので
昔ながらのシンプルな鏡でないと無理なようです
平行法
左の目で左の画像、右の目で右の画像を見ます
視点を遠くに置いて、二枚の画像をぼんやり見ていると
何かのひょうしに、三枚に見えた真ん中の画像が立体になって
見えるんだとか。。。
アタシは平行法では見ることがどうしても出来ませんでした
上の白ポチをぼんやり見てるとはじめ4つに見えて、真ん中の2つが
次第に近づいて、三つの白ポチになった時が、
平行法の視点になった時だそうです
交差法
こちらは左の目で右の画像、右の目で左の画像を見る方法です
寄り目にしていると、白ポチが三つになって
真ん中の画像が立体視出来ます
こちらはすんなり出来るようになりました
離れ目にすると平行法になるのかなと思ったのですが、、、
交差法のままでしたね(笑)
個人差があって平行法が得意な人、交差法が得意な人があるそうです
平行法
交差法
りっちゃんが、背景やミーナやナナさんより、前に浮かび上がって見えたら立体視出来ています
画像をクリックして、大きくしてからやってみてください
2Dから3Dにした画像なので、立体感はぼちぼちですが、、、
静止画の画像があるサイトをリンクしておきますので楽しんでください
こちら
MAX 『Give me a Shake』(1997)
作詞:えびね遊子
作曲:星野靖彦
MAX 『Ride on time』(1998)
作詞:松井五郎
作曲・編曲:横山輝一
ふうむ、、、平行法は近視の人に、交差法は遠視の人に視力回復の効果があるそうです
学術的な根拠はないそうですが。。。(爆)
せいぜい、老眼防止に交差法で3D動画を見ることにしますかな(笑)、、、、では!!!!また!!!!
Alomost Home
マライアの新しいPV、『Almost Love』が公開されました
3月8日から全世界同時公開されたサム・ライミ監督の映画『オズ はじまりの戦い』(原題『Oz:Great and Powerful』)に提供された新曲です
チウわけで、PVには映画のシーンが数多く挿入されています
3D映画ということで、PVも3Dにして見ました(笑)
Mariah Carey 『Almost Home』(2013)
まあ、イマイチですけど。。。
本物の3Dを見たい方は映画館で見てください(笑)
カンサスの小さなサーカス団のペテン魔術師オスカー
ある時、乗った気球が竜巻に巻き込まれて、、、
飛ばされたのは魅惑の国「オズ」というわけで
そこで三人の魔女と出合い、国の存亡に関わるトラブルに巻き込まれていく。。。
南の魔女グリンダに、『マリリン 7日間の恋』のミシェル・ウィリアムズ
東の魔女エヴァノラに、『ハムナプトラ』のレイチェル・ワイズ
西の魔女セオドラに、『ブラック・スワン』のミラ・キュニス
という配役です
ドロシーと同じようにカンサスから竜巻で飛ばされるんですね~
でも、『オズの魔法使い』では、いい魔女と悪い魔女の二人だったような気がするんだけど
三人だったけかな?
MGMに映画化を先にされちゃったディズニーの執念ですかね、、、、では!!!!また!!!!
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夜鷹殺し
夜鷹殺し〔よたかごろし〕
初出掲載誌 『オール讀物』 昭和四十五年六月号
文春文庫 『鬼平犯科帳(四)』
TV 第三シーズン58話『夜鷹殺し』(92年3月4日放送)
脚本:下飯坂菊馬
監督:高瀬昌弘
〔本のおはなし〕
はじめての犠牲者が出たのは、この年(寛政元年)の六月ごろであったという
被害者は、名をおもん。俗に〔夜鷹〕といわれている売女である
夜鷹のおもんは三十をこえた大年増で、客をとった後でのむ冷酒が、
「なによりもたのしみで、生きているのさ」
という、いたって人のよい女で、なじみの客もすくなくなかったようだ
おもんは、外神田・昌平橋の北詰にある〔加賀っ原〕で殺されていた
するどい刃物で陰部をえぐりとられ、乳房がめった切りに切り割られてい、さらに喉笛を掻き切られていたのである
この〔おもん殺し〕は、町奉行所のあつかいになったし、〔火盗改方〕は例によって頻発する事件に追われていたものだから、長谷川平蔵も、ふかくこころにとめてはいなかった
ところが、翌七月に入って間もなく、これも二人の夜鷹が、同じような手口で殺された。一人は浅草・三味線堀に死体が浮きあがり、一人は、そこから程近い善立寺の境内で死んでいた。同じ夜の犯行と見てよい
そのとき、平蔵は、
「むごいことを・・・・・・」
眉をひそめたが、犯人は同一の者で、しかも異常性格者にちがいない、と見きわめをつけていたようである
ところが・・・・・・
町奉行所では、この事件をおもく取りあつかう気配がなかった
いちおうは探索もしたのであろうが、なんと、
「夜鷹殺しなら、こちらの手間がはぶけてよい」
などという声も、きこえはじめた
さて・・・・・・
九月三日の夜になって、しばらくは絶えていた夜鷹殺しが、また起った
今度は、入谷田圃に近い浄蓮寺裏の庚申堂の中へ、夜鷹・おつねの死体が投げこまれていたのである
翌朝、そこを通りかかった百姓が血のにおいに気づき、死体を発見したが、その殺しざまのすさまじさに、くだんの百姓、腰をぬかしてしまったとか
例によって陰部が切りえぐられているばかりでなく、おつねの両耳、鼻、両手のゆびがすべて切断され、これら血まみれの肉片が、おつねの裸体の上へ、これ見よがしに撒き散らされていた、というのである
また町奉行所は、通りいっぺんの調べをおこなったままで、その後はまったく犯人捜査の熱意をしめさず、
〔迷宮入り〕
にしてしまった
平蔵が、たまりかねたのは、実にこのときであった
「夜鷹とても、人ではないか!!」
と、めずらしく平蔵が顔面を紅潮させて怒り出したのには、与力・同心たちも、いささかおどろいたようである
落ちるところまで落ちつくした夜鷹たちは、一椀の冷酒や飯、一夜のねむりにさえも、いじらしいばかりの〔生きるよろこび〕を感じ、それをたよりに絶望と闘いつつ日を送っているのだ、と、長谷川平蔵はおもっている
「これは、おれ一人ですることだ」
こういって、平蔵が単身、この〔夜鷹殺し〕の糾明に乗り出したのは、九月十一日のことであった
むろん、町奉行所(まちかた)へも内密にである
その日の夕暮れに・・・・・・
長谷川平蔵は、本所・二ツ目橋にある軍鶏なべ屋〔五鉄〕へ、密偵・相模無宿の彦十を、ひそかによびつけた
〔五鉄〕の小座敷に待っていた彦十へ、熱い酒をあたえつつ、
「夜鷹殺しのうわさ。爺つぁんも知っていような?」
「知るも知らねえも・・・・・」
と、彦十が盃をたたきつけるように置いて、
「近ごろ、こんなに腹が立つこたあ、ごぜえやせんよ。ねえ、旦那。夜鷹も将軍さまも・・・・・・」
白髪まじりのあたまを振りたてていいかけるのへ、平蔵すかさず、
「同じ人間だからな」
「さすがに銕つぁんの旦那だ。ねえ、夜鷹を殺した野郎には御詮議がねえのですかい。そんなべらぼうがあってたまるかい」
「だからよ、爺つぁん・・・・・・」
と平蔵。にやりと笑って、
「おれとお前とで、かたをつけてやろうじゃあねえか」
「てへっ・・・・・・ほ、ほんとうなので?」
「むかしにもどってなあ」
彦十は、感激の極に達したようである
平蔵もまた、こやつと酒をのんでいると、年甲斐もなく、若いころの自分になってしまい、ことばづかいまでむかしにもどってしまうのが、われながらふしぎであった
「この間、入谷の庚申堂で殺されていた、おつねという女は、わっしもよく知っていたので・・・・・・」
「なに・・・・・・では、本所(ところ)のものかえ?」
「四ツ目の裏町に住んでいるのでごぜえますよ。長患いで腰もたたねえ亭主と、子供をひとり抱えてねえ」
「で、その亭主と子供は?」
「昨日の朝、死んでおりやした」
「なんだと・・・・・・」
「小さな子供の首をしめて、最後に亭主野郎、てめえのくびをくくりましたよ。夜鷹の女房に先立たれて、行先まっ暗になったのでごぜえましょう。いやはや、ひでえもので・・・・・・」
小窓の外に、音もなく雨がふり出していた。軍鶏なべが、煮つまっている
酒も冷えた
だが、二人とも長い間、凝と、うごかなかった
「彦や」
「へい?」
「お前、どんな手段(て)が、いちばんいいとおもうえ?」
彦十が言下に、
「たった一つしかごぜえやせんよ、銕つぁんの旦那」
「む。囮か」
うなずく彦十へ、平蔵がいった
「おれも、その手しかねえとおもっていた」
「だがねえ、旦那。この囮は、いのちがけでごぜえやすよ。あの手口から見て、なまなかな野郎じゃねえ」
「うむ」
「囮のなりてが、ごぜえますか?」
「ないことも、ない。だが、おれも迷っている・・・・・・」
「だれに目をつけていなさるので・・・・・・」
「おまさ、さ」
「あ・・・・・・こ、こいつは・・・・・・む、旦那。なるほど。こりゃあ、まあちゃんをおいてほかにはいねえ」
密偵・おまさが、平蔵のたのみをことわるわけがない
七日後の夜から、夜鷹に変装したおまさが囮となって町へ出た
〔主な登場人物〕
長谷川平蔵(中村吉右衛門)
川田長兵衛(中野誠也)
おつね(野平ゆき)
相模の彦十(江戸家猫八)
おまさ(梶芽衣子)
留吉(高峰圭二)
福井昌貞(山村弘三)
伊助(川上哲)
〔商家〕
・〔国分屋佐吉〕:下谷・長者町一丁目の角地にある煙草屋。川田屋敷を見張るために、平蔵がひそかに身分をあかし、二階東端の小部屋を借りうけ、密偵たちを張りこませた
〔料理帳・ドラマ〕
梅茶、平蔵、寝床にて
平蔵「あっ、梅茶か、二日酔いにはこれが何より。う~ん、あ~、うまい」
久栄「小田原より届いた梅干しでございます」
平蔵「そうか、そうか、うん」
軍鶏なべ、平蔵、彦十、おまさ、五鉄にて
〔ドラマでのアレンジ〕
夜鷹に化けたおまさを、木村忠吾が買おうとするのはドラマならでは。原作では平蔵自ら夜鷹殺しの犯人探しに乗り出すが、ドラマでは彦十から頼まれてという設定になっている。
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ビブリア古書堂の事件手帖
ビブリア古書堂の事件手帖4 ~栞子さんと二つの顔~ (メディアワークス文庫)
- 作者: 三上 延
- 出版社/メーカー: アスキー・メディアワークス
- 発売日: 2013/02/22
- メディア: 文庫
事件手帖4の発行が2013年2月22日で、オンエアが先週の月曜3月18日なので、1ヶ月も間がない
ドラマ化までがすっげえ早いです
北鎌倉にある古本屋、ビブリア古書堂の店主・篠川栞子は極度の人見知りであるが、アルバイトの店員・五浦大輔、せどり屋の志田肇らと共に、その豊富な古書についての知識を基に、古書にまつわる謎を解き明かしていく
篠川栞子(23)(剛力彩芽) ビブリア古書堂店主
古書に関する知識を基にした推理力は並大抵ではなく、数々の謎を解き明かしてきた。推理するときの口癖は「想像してみてください」
原作ではロングヘアーでメガネ美人、巨乳とのことなので、、、イメージをぶっ壊している(笑)
ドラマから入ったのであまり気になりませんが。。。
五浦大輔(30)(AKIRA) ビブリア古書堂アルバイト店員
幼少期のトラウマが原因で、本を長い時間読めなくなっている。リストラされ職を探していたが、祖母にまつわる謎を栞子に解いてもらい、ビブリア古書堂でアルバイトをするようになった。ドラマでは栞子がメガネをかけてない分、メガネをかけている
志田肇(52)(高橋克実) せどり屋
古書に対する目利きを買われて、ビブリア古書堂に居候しており、篠川家の家事も手がけている。原作ではホームレスの設定
藤波 明生(38)(鈴木浩介) CAFE廿庵(にじゅうあん)の店長
ドラマのオリジナルキャラクター。おねえ言葉で話し、人間関係や噂に対して強い興味を示す一方、自分のことを詮索されるのは嫌う
「古書に関する特別な相談がある」という連絡を受けた大輔と栞子は、来城慶子の洋館を尋ねる
案内された書庫は、江戸川乱歩の古書コレクションで埋め尽くされていた。。。
栞子「わたしの知る限りで、乱歩が生前に出版した大人向けの著書は全部揃っているようです・・・・・・作品が掲載されていた雑誌のバックナンバーも含めて」
大輔「なんかグッズもいろいろとあるんですねぇ」
来城慶子(高樹澪)
喉頭がんのため声帯を取ってしまった上、震災による怪我で車椅子の生活を送っている。
邦代(松田美由紀) 慶子の妹
妹の面倒を見るために鎌倉に滞在している。声帯をとって発生の練習中の慶子の話がわかる
特別な相談とは、慶子の夫が残した金庫を開けることであった
金庫を開けることができれば、乱歩コレクションのすべてをビブリア古書堂に売ってもよいと言う
金庫の開け方を慶子に教えるはずだったが、その前に、去年のクリスマス、慶子の夫は事故死してしまっていたのだった
金庫は鍵、四桁のダイアル番号と暗証文字の3つのロックが掛かっていた
大輔「なんだ、これ、変なタイトルですね」
栞子「ああ、これは探偵作家達がリレー形式で発表した合作小説です。乱歩の他に横溝正史や夢野久作など豪華な顔ぶれが参加しています」
大輔「あっ、これ、ヒトリ書房で買ったんですね」
栞子「あそこはミステリーやSFに強いですから、それに・・・・・・」
井上 太一郎(佐野史郎) ヒトリ書房店主
過去に栞子の母・篠川智恵子と確執があり、栞子のことも毛嫌いしている
加山直美(横山めぐみ) ヒトリ書房の店員
去年のクリスマスに急死した政治学者で大学の学長をしていた加山明の娘。ヒトリ書房店主の井上とは幼馴染で離婚後鎌倉に帰って来て、井上の店を手伝っている。厳格な家庭の加山家では、乱歩の少年探偵団シリーズを読むことも禁じられており、直美は井上の家で読ませてもらっていた。井上のことを「一郎くん」と呼ぶ。
大輔と栞子は、唯一の手がかりであるヒトリ書房を訪ね、店主の井上と直美に来城慶子のことを知っているかと尋ねたのだが。。。
篠川智恵子(安田成美) 栞子の母
10年前から失踪しており、稀少本のためなら手段を選ばないため、栞子や井上から嫌われている。今回も乱歩コレクションや金庫の中身を狙っており、栞子たちの前に現れる。
エンディング・ロールがなかなか気に入ってます。その回に取り上げた古書の解説が流れるのです。
さて、いよいよ月曜日は最終回楽しみですなあ、、、、では!!!!また!!!!
THE NEVER ENDING STORY (SG+DVD) (初回生産限定盤)
- アーティスト:
- 出版社/メーカー: rhythm zone
- 発売日: 2013/02/20
- メディア: CD
E-girls 『THE NEVER ENDING STORY〜君に秘密を教えよう〜』(2013)
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ロックンロール県庁所在地
森高千里さん作詞・作曲の『ロックンロール県庁所在地』
都道府県の県庁所在地と名物を歌い上げていく楽曲ですが、、、
栃木県の宇都宮
は。。。餃子でもなく、、、いちごでもない。。。
しもつかれ、しもつかれ
しもつかれとは
ミニモニ 『ロックンロール県庁所在地 ~おぼえちゃいなシリーズ~』(2003)
森高さんのときは、埼玉県は浦和市だったのが、ミニモニ版ではちゃんとさいたま市に変わっております
県名と県庁所在地が現在同じところが別の市になった場合はどうするんでしょうね~
さて、しもつかれですが、、、
名物の割には、、、駅の土産物屋でも売ってないし、飲食店のメニューにもない
鮭(新巻鮭)の頭・大豆(節分に撒いた残り)・大根・人参・その他の余り物を細切れにしたり、目の粗い大根おろし器の鬼おろしで粗くすり下ろして酒粕と共に煮込んだ家庭料理ということで、、、
要は、正月の残り物で作った保存食といったところでしょうか、、、
確かに、2月頃からスーパーで酒粕と大根おろし器のでっかいやつ(鬼おろしと言う)が売られておりました
イ◯ンとか◯ーカドーとかメジャーどころでは売ってないんですが、、、
地元のスーパーで売ってました、しもつかれ
チューブ入り
この時点ではそうでもないですが、、、器に入れると、、、
う~ん、ゲロゲロ
で、、、お味のほうは。。。
最初の一口が、その臭いというか、味というか、すっげえ抵抗があります
慣れてしまえば、そうでもないんです
一晩置いたうすしお味の大根の煮物といった感じでしょうか
材料からするとそのままなんですけどね(笑)
酒の肴にはありかなと、、、
ご飯にかけて食べる勇気はありません(笑)、、、、では!!!!また!!!!
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隠居金七百両
〔隠居金〕というのは、盗賊の首領が引退にそなえて貯めておく金のことである
そもそも、一流の盗賊のお頭というものは〔隠居金〕をためこむものではない。引退のための金は、最後の〔お盗め〕によって得なくてはならないのだが、そこはそれ、盗賊とても人間である。それに長生きをすればするほど、最後のお盗めに自信がもてなくなる。だから機会あるたびに、ひっそりと余生を送るための金をたくわえておくのだ
しかし、そのことが配下の者どもに知れては、
「なんでえ、隠居金なぞをためこみゃあがって・・・・・・うちのお頭も汚ねえじゃあねえか」
ということになるし、信頼をうしなった子分たちが、お頭を殺害し、その隠居金をうばい取った例もある
隠居金七百両〔いんきょがねななひゃくりょう〕
初出掲載誌 『オール讀物』 昭和四十六年九月号
文春文庫 『鬼平犯科帳(七)』
TV 第三シーズン59話『隠居金七百両』(92年3月11日放送)
脚本:安倍徹郎
監督:小野田嘉幹
〔本のおはなし〕
「あんな、芋の煮ころがしのような小むすめの、どこがいったい、いいというんだろうな。まったくもってその、あきれ返ってものもいえないよ」
と、悪友・阿部弥太郎が遠慮会釈もなくいいたてるのだが、このところ長谷川辰蔵は、その〔芋むすめ〕に、もう夢中なのである
辰蔵いうまでもなく、火付盗賊改方の長官(おかしら)・長谷川平蔵宣以の長男で、この年、寛政四年の正月を迎えて二十歳となった
父・平蔵が火付盗賊改方に任じ、母・久栄と共に清水門外の役宅で暮らすようになってより、辰蔵は目白台の私邸で妹の清と留守をうけたまわっている
その辰蔵が、いま、熱を上げている〔小むすめ〕というのは、屋敷からも程近い雑司が谷の鬼子母神境内にある茶屋〔笹や〕にはたらいている小女で、名を〔お順〕という
一月も終ろうとする或日の午後。長谷川辰蔵は四日ぶりに鬼子母神へ出かけて行った
当時の一月末は、現代(いま)の二月下旬にあたる。冷え冷えと晴れわたった青空には、まだ、きびしい冬の名残りがひそみ残っていたけれども、辰蔵が踏んで行く地土の底からは、微かな春のにおいがただよいはじめてきていた
お順のいる茶屋〔笹や〕は、鬼子母神の参道〔一ノ鳥居〕の手前の右側にあった
朝からあたたかい日和ではあったが、なんといっても、一月のことだ。参詣の人もすくなかったし、軒をつらねている料理屋・茶店の中には戸を閉ざしているのもあった
(あ・・・・・・笹やも、今日は休みか・・・・・・)
中に、お順がいるやも知れぬが、主人の老爺(じじい)は六尺に近い大男で、店へ来ては何かとお順へはなしかける辰蔵をにらみつける。無愛想だし、あまり客もないのだ
(さてどうするか・・・・・・そうだ、よし、たまさかには役宅へ出向いて、父上のごきげんをうかがい、胡麻をすっておこうか・・・・・・)
というので、そのまま道を南へすすむ。まわりは、まったくの田園といってよい
しばらく行くと、江戸川にかかる姿見橋へ出て、さらに南へのぼれば、かの赤穂義士の一人、堀部安兵衛の決闘で有名な高田の馬場へ出る。それから牛込へぬけ、江戸城の濠端へ向かうつもりの長谷川辰蔵が、姿見橋の手前左側の木立へ入った
放尿のためである
たまりにたまっていたものだから、ほとばしるように出た
「ああ、快なるかな、快なるかな」
つぶやきつつ辰蔵が、木陰から何気なく田舎道を見やると、姿見橋をわたって〔笹や〕のお順が、こちらへやって来るではないか
小柄ではあるが、胸も腰もみっしりと肉づいたお順の躰が質素な着物からはじけ出しそうに見える
いま、砂利場村の小道には、他に人影も見えぬ
(しめた。よいところで出合ったものだ)
辰蔵は長い小用を悠々と足しながら、近づいて来るお順を見ていたが、そのうちに
「あっ・・・・・・」
突如・・・・・・
南蔵院という寺の山門から躍り出た二人の男が、お順へ飛びかかり、当身をくらわせ、気をうしなって倒れかかるお順を担ぎ上げ、たちまちに姿見橋を向うへわたり、木立の中へ姿を隠してしまったのである
「あ・・・・・・ああっ・・・・・・」
と辰蔵。まだ出しきれていぬ小水をはね飛ばし、あわてて木立から道へ駈け出していた
すぐに追いかけたつもりなのだが、辰蔵は三人を見うしなってしまった
(こうなったら、先ず、笹やの老爺に知らせ、それから役人に・・・・・・そうだ、父にねがって見てもいい。お順が誘拐(かどわかし)にあったのは、たしかなのだからな)
それから辰蔵は、もと来た道を急いで引き返した
下雑司ケ谷の通りを駆けて突っ切り、坂道をのぼりかけた辰蔵が、ぎょっとして足をとめた
坂の上のほうを、あの男が歩いているのを見たのだ
三十がらみの町人ふうの男は、お順を引きさらって行った二人のうちの一人で、骨張った躰を包んでいる茶色の着物に、辰蔵は見おぼえがあった
陽が、かたむきはじめていた
男はかくべつに急ぐ足どりでもなく、ニ、三度うしろを振り向いたが、辰蔵を怪しむ様子はない。辰蔵ものんびりと歩を運んでいたし、鬼子母神が近くなるにつれて人家も増え、人の往来もある
(あいつが、鬼子母神へ・・・・・・すると、やはり、笹やへ行くつもりなのだろうか?)
男は〔笹や〕の前に立ち、戸をたたきはじめた
〔笹や〕の戸が内側からひらき、老爺の顔がちらと見えた
そのとき、外の男が何かいいかけ、するりと中へ入って戸をしめてしまった
(・・・・・・?)
傍へ寄ってみたが、〔笹や〕の内部からは、争う物音もきこえなかった
(よくは、わからぬが・・・・・・?)
これは、単純な誘拐のようにおもえなかった
〔笹や〕の戸が開き、男があらわれた。すぐに、戸が内側から閉ざされた。その閉ざされた表戸へ男はつばを吐きつけ、舌うちを鳴らすや、今度は急ぎ足で、来た道を引き返して行く
〔笹や〕のお順については辰蔵、いのちがけで惚れこんだ、というわけではない。土の香りと健康な若い女の肌に滲むうす汗の甘い匂いとにひかれ、お順のもつ野趣に〔遊びごころ〕をそそられた辰蔵であったが、こうなってみると、事件(こと)のはこびが、
(いかにも妙な・・・・・・)
だけに辰蔵は、ほうっておけぬ気もちになってきていた
そもそも、〔笹や〕の爺いが男を追って出て来ぬのも、ふしぎではある
下雑司ケ谷の通りへ出て、男が姿見橋の方向へ行くのを見とどけてから、辰蔵は、すぐ近くの阿部屋敷へ駆けこみ、顔なじみの門番に、
「弥太郎さんは、帰っていなさるか?」
と、叫んだ
「よし。急ぎの大事だ。おれは砂利場の道を姿見橋のほうへ行っているから、すぐに、大急ぎで後から来てくれとつたえてくれ、たのむぞ」
いうや、辰蔵は身を返して、ふたたび男の後を追いはじめた
阿部弥太郎は、すぐに追いかけて来てくれた
辰蔵は手早く、これまで目撃したことを語り、
「おれは、笹やの老爺のところへ行って、問いつめて見る。おぬし、あの男の後をつけて、お順の安否を・・・・・・」
「いいとも、小むすめをかどわかすなんざ、ふてえ野郎だ!!」
と、そこは血の気の多い阿部弥太郎が、南蔵院の門前を行きすぎる男の後をつけて行く。夕暮れが近くなって、家路をたどる通行の人もちらほらと見えるのが、尾行にはさいわいであった
「たのむぞ」
と、辰蔵は身をひるがえして、鬼子母神参道へ駆けもどって行った
淡く、夕闇がたちこめ、にわかに大気も冷えてきたが、辰蔵の全身は火をつけられたようになり、びっしょりと汗をかいていた
〔笹や〕の老爺は、名を次郎助という。当年五十八歳
次郎助は、
〔白峰の太四郎〕
という大盗賊の配下であったが、四年前、病気のために白峰一味と盗みばたらきをすることがむずかしくなった
そこで、お頭の太四郎が手配をしてくれ、鬼子母神・参道の茶屋〔笹や〕の権利を買い、これを次郎助にあたえたのである
次郎助は、昨夜から腹が痛みはじめた
はじめはそれほどでもなかったが、今日の明け方になって、激痛に浅いねむりをさまされてからというもの、痛みがつのるばかりとなったものだから、ついに、たまりかねて、お順に、
「今日は、店を休もう」
といい、薬を買いに行かせた
お順が出て行ってから、腹の痛みはいよいよ激しくなり、たまりかねて次郎助は寝床へもぐりこんだ。寝てもいられないほどに痛む。痛みがやわらいで、また痛みはじめる。その間隔がしだいに狭まってきた
(おそい。どうしたのだ、お順は・・・・・・)
いても立ってもいられなくなったとき、表戸をたたく音がした。お順ならば裏口から入って来るはずである
次郎助は苦痛をこらえて起きあがり、よろめきつつ戸を開けて見て、
「あっ・・・・・・」
おどろいた
外に立っていた男は、むかし、白峰の太四郎お頭の下で次郎助と共にはたらいていた〔奈良山の与市〕という盗賊だったからである。。。
〔主な登場人物〕
長谷川平蔵(中村吉右衛門)
堀切の次郎助(芦屋雁之助)
お順(浅野愛子)
酒井祐介(勝野洋)
久栄(多岐川裕美)
長谷川辰蔵(長尾豪二郎)
阿部弥太郎(坂詰貴之)
奈良山の与市(小野武彦)
松浦与助(小島三児)
薬師の半平(中田浩二)
孫吉(多賀勝)
〔盗賊〕
・〔奈良山の与市〕:白峰の太四郎の下で次郎助と共に働いていた盗賊。凶暴な性格で、押しこみ先で人を傷つけたりするものだから、太四郎に体よく追い出された
・生駒の仙右衛門:大阪の盗賊。仙右衛門の口ききで白峰の太四郎が奈良山の与市を引き取った
・有馬の久造:太四郎が三代目をゆずるつもりの盗賊
・〔薬師の半平〕:白峰の太四郎一味の中年の盗賊。太四郎の隠居金を、旅商人に化けて背に負い、たった一人で次郎助の茶店に届けて来た
・〔井尻の直七〕:淀の勘兵衛の手下。大滝の五郎蔵が両国の盛り場で見かけた。盗賊だったころの五郎蔵とは顔見知りの間柄
・〔淀の勘兵衛〕:大阪から上方にかけてむかしから名のきこえた盗賊。二十年も前から京阪から中国すじにかけて盗みをはたらいていたことが、京都町奉行を務めた平蔵の亡父・長谷川宣雄の日記〔京師日乗〕にあった
〔孫吉〕:奈良山の与市の弟分
〔商家〕
・〔かめや〕:東海道・関の宿場にあった饂飩屋。亭主・利兵衛は〔ひとりばたらき〕の盗賊だったが引退し、三十も年下の女房をもらい、一昨年の夏、八十五歳の長寿をたもち畳の上で大往生した。利兵衛は次郎助のお頭・白峰の太四郎の仕事を何度か手伝ったことがあり、次郎助が上方での大仕事を終え、〔かめや〕に隠れていたことがある。その時、次郎助がうどん屋の小女・おきんに手をつけてしまい、生まれたのがお順である。今は利兵衛の女房のおしかが息子と共に饂飩屋をやっている
・〔京屋清左衛門〕:戸塚の高田の馬場にも近い穴八幡神社の北側にある放生寺の門前町にある薬種屋。このあたりで評判もよく、次郎助もこれまでに、何度も京屋の薬で風邪を癒したりしていたので、お順に腹痛の薬を買いに行かせた
・〔近江や〕:京の南禅寺・門前の茶店。奈良山の与市の妹・おせいが茶汲女をしていた。与市は自分の妹であることを知らせず、白峰の太四郎に妾としておせいを取り持った
・〔ひたちや〕:次郎助の死後、近くの百姓が〔笹や〕を買い取り、店の名をあらためて営業をはじめた
〔料理帳・本〕
辰蔵は小走りに、参道にある〔あやめ屋〕という茶店へ入り、
「早く、早く」
急きたてながら、菅笠と焼きだんごを買い、袴と大刀をぬぎすてて、いくらかの〔こころづけ〕を亭主へわたし、
「袴と刀を、ちょっと、あずかっておいてくれ」
笠をかぶり、焼だんごを頬張りながら走り出した
こうしたところは、なかなかどうして堂に入ったものだ
〔料理帳・ドラマ〕
山椒味噌味の団子、辰蔵、笹やにて
辰蔵「この山椒味噌の団子がなかなかのものだ。一度喰うとやみつきになる」
弥太郎「とかなんとか。団子も女も所詮は田舎の味だ。どこがいいんだ、こんなもん」
〔ドラマでのアレンジ〕
原作では次郎助は与市に殺されるのではなく、腸捻転で死亡する。また、原作では隠居金のありかは平蔵が次郎助の立場に立って熟考して突き止める
http://hine1118.blog55.fc2.com/blog-entry-189.html
妻は、くノ一
金曜20:00からNHK BSプレミアム「BS時代劇」で4月5日から放送中
「てっぱん」に出てた瀧本美織ちゃんがくノ一役
いいですなあ~
それは七夕のことであった
武士のなりはしていても、興味があるのは海と星だけ
そんな平戸藩士・雙星彦馬のもとに
突然、美しい女が嫁いで来たのである
人付き合いが下手な男に守るべきものができた
夢のような日々が続くと思われたが。。。
彦馬は忽然と消えた妻・織江を捜すため
故郷・平戸を離れ、旅に出た
だが、、、彼は、まだ、、、知らない
妻には、明かしてはならない、もう一つの顔があることを。。。
雙星彦馬(市川染五郎)
元平戸藩御船手方書物天文係、現在は法深寺手習い所教師
天文と航海術には長けているが、恋や処世術とは全く無縁。そんな彦馬のもとに、美しい織江が嫁いで来たものの、わずか1ヶ月で失踪。織江の行方を探すため、隠居して家督を譲り、親友の千右衛門を頼って江戸へ出て来た。千右衛門の紹介で前藩主・松浦静山と出合い、法深寺手習い所教師という職も得る。天文の知識を活かして、静山や千右衛門、手習い所の子供たちから持ち込まれる事件の謎を解明していく。
織江(瀧本美織)
平戸藩の密貿易を怪しんだ幕府が送り込んだくノ一
平戸藩の動向を探るため、身分を偽って彦馬に嫁ぐが、その大らかな性格に本気でほれてしまう
松浦静山(田中泯)
平戸藩前藩主
剣の達人であり、文武両道に通じる。彦馬の妻が失踪したことを聞き、密偵であることを感づき、目の前に現れれば、斬ると宣言する。実際、下屋敷に潜入していた密偵・お弓の正体を見破りを斬って捨てた。自らが夢見る開国には彦馬の才が必要だと感じており、一目置いている
雅江(若村麻由美)
織江の母
若い頃に名古屋城の天守閣に忍び込んだという逸話を持つ優秀な忍びであったが、任務の中で織江を身ごもってしまい引退。現在は躰をこわし、床に臥せっていることが多い
川村真一郎(和田聰宏)
御庭番の頭領
西国諸藩の見せしめに平戸藩を陥れようと画策する一方で、部下の織江に心を寄せている
雙星雁二郎(梶原善)
彦馬の養子
彦馬が織江探しの旅に出る際に一族から渋々選んで家督を譲った男
実は藩主時代から静山に仕える平戸藩の忍び
西海屋千右衛門(堀部圭亮)
海産物問屋西海屋の主
彦馬の幼なじみで、剣を捨て遠縁の西海屋の養子となった。静山から厚い信頼を得ており、彦馬に静山を引き合わせることとなる
原田朔之助(中村靖日)
南町奉行所臨時廻り同心
捕り物の謎解きを持ちかけては、毎回彦馬に助けられている
お蝶(黒川智花)
川村家に仕える忍び
織江とは親友。潜入した密偵との繋ぎ役を務める
へい、みすたあ~染五郎JRが、意外と、天然ボケっぽい主人公を好演しております
『八重の桜』の孝明天皇を演じた役者と同一人物とは思えないなあ
中村さんと黒川さんは、似たような役どころで、TBSの新番組『確証〜警視庁捜査3課』にも出ておりますな
瀧本美織ちゃんもいいけど、榮倉奈々ちゃんもいいなあ
と、、、思う今日此頃でした。。。。では!!!!また!!!!
山崎まさよし『アルタイルの涙』(2013)
http://hine1118.blog55.fc2.com/blog-entry-193.html
栃木にて #1
アベノミクス効果による円安株高で支持率が堅調な安倍政権ではあるが、麻生さんの靖国参拝で中韓との関係は最悪、韓国との外相会談も延期となり、関係修復のとっかかりさえ失った。更に、憲法9条改正のための96条改正が姑息な手段との批判があがりつつある。夏の参院選まで待てなかったのはお坊ちゃんだからかなあ~
と言うことはさておき、こっちに来て、まだ佐野ラーメンを食べてなかったなあと。。。
「永華 小山店」@小山市中久喜。作業服のズボンの裾上げのため、イオンショッピングセンターに行った際に、1Fにある同店に立ち寄り。
永華らーめん+ジャンボ餃子のセット(800円)
15:00頃入店。こういうところなので、当然ノースモーキング。ファミリー層向けのため、カウンターは無く、テーブル席のみ。テーブル毎にティッシュボックスと水のピッチャーを配備。入り口の券売機で購入。
時間帯が時間帯なだけに客は自分ひとり。そのせいか、店長自ら、らーめんと餃子を一緒に持って来てくれました。その後、休み時間が終わったのか、女子店員が合流。
麺はモチモチぴろぴろの青竹手打ち平太麺。スープは塩らーめんぢゃね、というくらい透き通っている。とんこつに慣れ親しんだ者にとっては、ある意味衝撃的でした。トッピングは白葱、シナチク、チャーシュー2枚に半切り茹で卵。そして、わかめ。
このわかめがすっきりスープとよくマッチングしていて、個人的にはとてもいい感じ。チャーシューもしっかり味がついていました。
餃子はデカすぎ。まあ、ジャンボを注文したアタシが悪いんですが。ニンニクのきいた野菜たっぷりの餡にふっくらパリパリの皮なんですけど、デカすぎて、パリパリが味わえねえ~
しかし、完食まで客がひとりもこないというのは、なんだかなあ
評価:
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#今度はミニ餃子にしよっと。
「亀嘉」@佐野市。同僚のイチ押し店。
手打ちラーメン(580円)
餃子(400円)
11:30頃入店。けむり吸い放題はありがたい。カウンターと座敷。ティッシュボックスと入り口カウンターに給水器。けっこう客が入ってた、昼ころには座敷は満席。
連休中と言うことで、ランチメニューは無し。ランチだとラーメン、餃子にお新香とご飯がついて800円とのこと。知らずに、ランチを頼むお客さんがけっこういた。
麺は中平麺だが、ツルツル感はイマイチ。太さというか幅が不揃いなところは青竹手打ちの証拠か。スープはすっきり醤油味だが、意外とコクあり。トッピングはシンプルに白葱、シナチク、チャーシュー。
丸い大きなチャーシューはとろっとろっで美味、味はそんなにしつこくない。下にもう一枚入っているのがうれしい。シナチクもコリコリした歯ごたえがよい。
餃子はジャンボぢゃないのに、けっこうデカい。佐野餃子はデカいのが基本か?みっちり野菜餡に肉厚の皮のパリパリ系。ジューシー系ではないが、最初におそってくる中華系の香味にびっくり。嫌な感じはしないが、ちょっと変わった風味。
後ろの座敷の客がジャンボラーメンを注文していた。すり鉢に3人前の量が。「減らないよ~」という声が聞こえて来ました。
壁には芸能人のサインが飾られてて、稀勢の里に、高見盛、北桜とお相撲さんが多い中に、すぎはら美里がありました(笑)
評価:
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#ラーメンよりも餃子のほうがインパクトありました。駅からけっこう離れているので(徒歩20分)、車がないとなあ。途中、おみやげ専門の佐野ラーメン本舗 上岡商店がありました。
つるり、つるつる、つるりラーメン。早ゆでコルト45秒。入り口左にあるのはラーメンの自動販売機。
「壱吉屋」@小山市城北。こちらも別の同僚のおすすめ店。
壱吉らーめん+餃子のセット(880円)
11:00頃入店。祝日・土・日は禁煙とのこと、ざんねんむねん。カウンターとテーブル席。おしぼりが出て来た、水は各テーブルにピッチャー。開店早々だったので、客はまばら。店長と若い衆にお姉さんの三人で切り盛り。
麺は青竹手打ちの中平麺で、つるつる鶴里。スープは透き通っているが、けっこう醤油味で、後味に醤油が残るなあ。トッピングは白葱、シナチク、チャーシュー、海苔、半切り茹で卵に、ナルト。う~ん、ナルトがうれしい。中華そばの麺が佐野系という感じ。
餃子はごく普通の薄皮パリパリ系。佐野餃子ではないが、安心できるお味。
カウンターには焼酎のボトルが置いてあって、夜はラーメン居酒屋になるんでしょうな。
評価:
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#今回訪問した3店のうちでは、一番麺につるつる感がありました。
PLAYLOGでのログ友よたろうさん風味で書いて見ました。
あぁ麺、、、、では!!!!また!!!!
http://hine1118.blog55.fc2.com/blog-entry-195.html
お天気お姉さん
安達哲原作、水谷ケイ主演のやつしか頭になかったので、
テレビ朝日系列、「金曜ナイトドラマ」枠で、武井咲主演の新番組と聞いた時は、、、
すげえなあ、チャレンジャーだなあと思ったんですけどね
だって、「金曜ナイトドラマ」(23:15 - 0:15)ですからねえ
でも、違いました。。。
まったく
古来、天候を制する者が国を制すると言われてきた
邪馬台国の卑弥呼は、天候を予知することで民の尊敬を一心に集めた
わずかな兵で、桶狭間に今川義元を破った織田信長の奇跡は、夕立を感知した一瞬の判断にあっった
この物語も、人々の命と安全を守るため、気象予報に人生を賭けた、一人の天才お天気お姉さんの物語である
安倍 晴子(武井咲)
史上最年少の11歳で試験に合格した天才気象予報士。
全く笑顔を見せず、スタジオからの呼びかけに対しても無視するところがマニアックな視聴者に受けて、「爆弾低気圧女」と呼ばれ人気となる。その結果、スタッフや女子アナからは反感をかっている。
地質学、天文学、海洋学など、気象にかかわるあらゆる学問に通じており、その知識を活かして、青木刑事や三雲医師と共に異常気象にまつわる事件を解決していく。
普段は黒いマントを羽織り、風速計を付けた自転車で通勤。スナック「蜜の味」の二階に下宿しており、外食はしないで食事は「蜜の味」で取っている。
青木 豪太(大倉忠義)
警視庁捜査一課の新人刑事。
安定志向の観点から公務員という道を選んだ、ゆとり世代で、上司や先輩たちから「ゆとり」と呼ばれている。
記憶力に異常に優れ、一度会った人物を何万人かの中から瞬時に識別したり、部屋の中の物の位置を正確に思いだすことができ、事件解決の糸口になることも。
三雲 三平(佐々木蔵之介)
警視庁観察医務室監察医。
愛した女性に裏切られてから死体としか会話が出来なくなった。スナック「蜜の味」の常連で、青木や蜜代とは会話できているようだ。お天気お姉さんウォッチャーで、最近のお気に入りは安倍晴子。「晴子姫」と呼んで崇拝している。「爆弾低気圧女」のスレッドに晴子を讃える書き込みをするが、他の参加者からは無視され、「ジジィ」呼ばわりされている。
橋本 茜(佐々木希)
TV taiyoの女子アナ。
朝の情報番組「モーニングZ」でMCを、古谷 黄子、土屋 みどりと共に務める。名前にちなんで、通称「モーニングレッド」。次第に人気が高くなってきた晴子の存在を脅威に感じている。また、最近、たびたび電話やメールをよこす謎の男性の影に怯えている。
原口 蘭(笛木優子)
晴子と茜が出演する「モーニングZ」の敏腕プロデューサー。
当初、晴子の採用には大反対だったが、番組掲示板が晴子の登場で盛り上がっていると知り、一転、採用を決める。
染谷 誠二(野間口徹)
「モーニングZ」のお天気担当ディレクター。
指示を無視する晴子に手を焼いている。番組内で問題があった時に、いつも原口から叱責される対象。
亀岡 巧(高知東生)
警視庁捜査一課の刑事。
豪太の先輩刑事で、ゆとり世代の豪太に刑事としてのイロハを教え込んでいる。
蜜代(壇蜜)
晴子が下宿するスナック「蜜の味」のママ。
晴子の父の知人ということで、血縁関係はないらしい。
朝に弱く、晴子の出勤と入れ違いに眠るため『モーニングZ』を観たことはない。
今回の晴ちゃんのお食事は、、、
煮込み定食
う~ん
天文学なんかの知識を活かして事件を解決というところは『妻は、くノ一』とかぶるし、青木刑事の抜群の記憶力というのは、『潜入探偵トカゲ』とかぶるなぁ
ネタないんですかね、、、、では!!!!また!!!!
関ジャニ∞『へそ曲がり』(2013)
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めしばな刑事タチバナ
テレビ東京系で水曜23:58 - 24:45放送のドラマ
城西署の刑事タチバナが容疑者の取り調べで、B級、C級グルメに関する蘊蓄(うんちく)を語ることにより(めしのはなし→めしばな)、事件のカギとなる事柄を容疑者から自白させるというストーリー
原作は『週刊アサヒ芸能』連載の漫画
めしばな刑事タチバナ 1 [立ち食いそば大論争] (トクマコミックス)
- 作者: 坂戸 佐兵衛
- 出版社/メーカー: 徳間書店
- 発売日: 2011/03/30
- メディア: コミック
立花警部(佐藤二朗)
しょっぴくぞ!
村中巡査(河西智美)
城西署甘味部のメンバー。タチバナのめしばなに冷静なつっこみを入れる
五島警部補(鈴木身来)
タチバナの同僚の若手警部補。めしばなでわからないことがあるとパソコンを使って、メシペディアというサイトで調べる
韮沢課長(小沢仁志)
城西署刑事課長。めしばなで、しばしばタチバナと対立する
今野副署長(温水洋一)
城西署副署長。めしばなに対する独特のこだわりを持つ
今回のお題は「名古屋めし」、、、
タチバナたちの蘊蓄をちょっぴり紹介。。。
手羽先は名古屋めしを代表する料理のひとつだ
中でも、山ちゃんの幻の手羽先と言えば、スパイシーで癖になる味でな
まぁ、名古屋じゃ知らぬものはいないだろう
そして、もうひとつ有名な店がある
あの甘辛い秘伝のタレで喰う手羽先たるや、調子のいい時なら、軽く30本はいける
そもそも、名古屋めしと言うのは、名古屋を中心とした中京地区が発祥だったり、そこから発展した料理のことだ
そんな名古屋めしの最大の特徴は味が濃いってことだ
ヨコイ、からめ亭、チャオと言った有名なチェーンをはじめ、様々な店がひしめき合うアンスパ王国なんだな名古屋は。。。
ミラカンとはミラネーゼ・カントリーの略で、ピーマン、玉ねぎ、それから、真っ赤なウィンナーが乗っかったアンスパの定番だ
2.2mmの極太麺がトマトベースの、麺にからまるわ、からまるわ
それにちょっとしたスパイシーがけ、名古屋の男たちがはまってしまう理由が、マジでわかったよ
名古屋のナポリタンはなぁ、玉子入りのオン・ザ・てっぱんのほうが主流なんだよ
サテン文化は名古屋めしの必須科目ですからね
トーストと卵がついてくるのが定番だが、店によって、いろんな趣向をこらしています
中でも、パンメニューのバラエティぶりが、また凄い
例えば、コンパルのエビフライサンド
揚げたてのエビフライが3本も入っている
後は、愛知と三重で31店舗を展開している支留比亜のカルボトーストもいいぞ
カルボナーラがどっさりかかったトーストのことだ
支留比亜でしか食べられないと言われている
そして、しんがりはコメダ珈琲
コメダ珈琲で行われている、あるサービスが事件解決の決め手となるのであった。。。
ストーリーとは別にめしばな情報屋の竹原(梅垣義明)によるタレコミ情報のコーナーと、
村中巡査と城西署婦警の香織(間宮夕貴)、麻里(佐々木心音)によって結成された「甘味部」のコーナーがある
「甘味部」と言っても、活動の内容は、身近なスイーツを食べるだけ
村中巡査が今回選んだのは、、、
カフェ・ジャンシアーヌのなごやかろーる
香織が選んだのは、、、
緋鞠のゆららういろ 玉露
そして、麻里は、、、
コンパルの小倉トースト
ってか、小倉トーストって、スイーツ???
いやあ、コメダ珈琲のモーニングは知っていましたが、、、11:00から配られるという、、、豆菓子は、、、知らなかったなぁ、、、、では!!!!また!!!!
河西智美『Mine』(2013)
http://hine1118.blog55.fc2.com/blog-entry-202.html
尻毛の長右衛門
初出掲載誌 『オール讀物』 昭和五十一年ニ月号
文春文庫 『鬼平犯科帳(十四)』
TV 第三シーズン60話『尻毛の長右衛門』(92年3月18日放送)
脚本:久喜千彩子
監督:小野田嘉幹
〔本のおはなし〕
丈余におよぶ大きな辛夷(こぶし)の木が、白い花をひらいていた
春の夜の闇の中で抱き合っている布目の半太郎とおすみの躰は、気味わるいまでに汗ばんでい、束の間の烈しい愛撫が終って、男の躰が離れようとするのへ、おすみは呻き声をもらし、
「いやだ、もう・・・・・・こんなところで、こんなことをするのは、いや、いや・・・・・・」
嫌だといいながら、女の双腕(もろうで)には恐ろしいほどのちからがこもっている
ここは、押上の報恩寺裏の、木立の中であった
「仕方がねえじゃねえか。いまのところ、こうするよりほかに、お前と・・・・・・」
「勝手なことばかり、いっているのだから、半太郎さんは・・・・・・」
「だって、お前・・・・・・いまの、おれたちの役目を忘れてはいけねえ。お前は、橋本屋へ引き込みに入っているのだし、おれは連絡(つなぎ)をしているのだから・・・・・・」
「わかっています」
「もう直きだ。な、もう直きだよ、おすみ。今度のお盗めがすんだら、おれは、お頭に、お前とのことを申しあげるつもりだ」
髪を直しているおすみの耳朶へ口をあてて、半太郎は軽く噛みしめた
おすみが低く唸り、半眼の顔を仰向けて、いまにも倒れかかるばかりになるのを抱きしめ、
「おい、大丈夫か?」
「ひどい人・・・・・・」
仕方もなく立ちあがったおすみが、
「今度のつなぎは明後日だねえ?」
「そうだ、押し込みの日もせまっているから、いちいち念を入れろ、と、お頭がそういいなさる」
「そのときも、夜になったら、此処へ来るの?」
「嫌か?」
「半太郎さんの、ばか」
おすみが半太郎の手をぴしゃりと叩き、木立から出て行った
半太郎、ためいきを吐いた
この近くの、本所吉田町二丁目にある薬種問屋・橋本屋伊兵衛へ盗みに押し込む夜は十日後にせまってい、いまが、いちばん大事な期(とき)だというのに、
(布目の半太郎ともあろう者が、こんな、だらしのねえことをしていていいものか・・・・・・)
舌打ちをしながら、半太郎は木立を出た
生あたたかく曇った夜の道に、もう、おすみの姿は見えなかった
布目の半太郎は、一年前に、尻毛の長右衛門の配下となった。それまでは、ずっと〔ながれ盗め〕をしており、諸方の盗賊の間をわたり歩いていたのだ
ちょうど二十八になった半太郎は、盗賊として充分のはたらきができる男で、つなぎをつとめるにはもったいないほどなのだが、そこは新参ゆえ、
「ま、今度はひとつ、我慢をしてくれ」
と、尻毛の長右衛門が、わざわざ念を入れたほどだ
(おすみの、あの躰は生得のものだ。躰の中に泥鰌が百匹も棲んでいやがる・・・・・・)
横川辺りの道を、提灯もなしに南へ歩みつつ、布目の半太郎の色白の細面に、こらえようとしてもこらえきれぬ薄笑いがうかんだ
いつの間にか、雨が落ちて来たが、それさえも半太郎は気にならぬ
汗は引いても、火照りは引かぬ顔や頭を濡らす春の雨が、こころよかった
尻毛の長右衛門は、駿河・三河・遠江の東海地方で盗めをすることが多い
尻毛一味の、江戸における本拠は、深川清住町の霊雲寺門前に近い万年橋の南詰にある
その一角にある〔利根屋八蔵〕という釣道具屋が、それであった
おすみを抱いた翌日
布目の半太郎は利根屋へ行き、前日の連絡の報告を長右衛門にした
「そうかい、そうかい。そんなぐあいならば、先ず大丈夫だ」
と、尻毛の長右衛門は、半太郎の報告を聞いて上機嫌になり、すぐに、酒肴を二階へ運ばせた
「まあ、ひとつ、おやり」
と、長右衛門が半太郎の盃へ酌をしてくれた
盃を重ねるうち、尻毛の長右衛門が、ふと、あらたまったように、
「こんなことは、古い手下の者にはいえねえので、新参、といってはすまねえが、お前の意見を聞きたいことがあるのだよ」
「へえ・・・・・・?」
「実は、なあ・・・・・・」
「へえ・・・・・・?」
「その、なあ・・・・・・」
と、尻毛の長右衛門が変に煮え切らないのだ
長い鼻の下を小指で撫でたり、さすったりしながら、上眼づかいに、半太郎の顔を見て、照れくさそうにしている
ついに、おもいきったかのように長右衛門が、
「わしは、もう五十二になってしまったが、三十余も年下の女を、女房にしては可笑しいかね?」
と、いったものである
半太郎は言下に、
「ちっとも可笑しいことはございませんよ」
と、こたえた
「そ、そうかい。ほんとうに、そうおもってくれるかい」
「へえ」
「今度のお盗めがすんだら、わしは、その女と夫婦になるつもりだよ」
「さようで・・・・・・」
と、布目の半太郎は長右衛門の盃へ酌をした。そのとき、半太郎も、
(よし、いまだ。いまがいい。いまなら、お頭も、きっと、おれとおすみのことをゆるしておくんなさるだろう)
とっさに決心して、酌をした銚子を置き、
「実は、私も・・・・・・」
いいかけようと口を開けるより早く、尻毛の長右衛門が、こういった
「なあ、布目の。その女というなあ、実は、引き込みのおすみなのだよ」
糸瓜顔を真赤にして、うつむいたまま語る尻毛の長右衛門の前で、半太郎は躰中の血がたちまちに冷えてゆくのを感じていた
そのとき、藤坂の重兵衛という中年の盗賊が顔を出さなかったら、半太郎は、どうやって、その場の自分をあつかったらよいのか途方に暮れたろう
「それでは、私は、これで・・・・・・」
うつむいたまま半太郎は、重兵衛に席をゆずり、階下へ降りて行った
その背中へ
「布目の。ありがとうよ」
何も知らぬ長右衛門の明るい声が追いかけてきた
そのころ
女密偵のおまさが、火盗改方役宅の門を入って行った
前夜、平蔵からたのまれた橋本屋の養明丹を届けに来たのである
「実は・・・・・・」
おまさがいうには、先刻、橋本屋の前まで来ると、台所へ通じる通路から下女がひとりあらわれ、どこかへ出て行った
「以前、その下女にそっくりな女を、私は知っておりました」
「ふうむ・・・・・・?」
「その女はお新という名前で、亭主の市之助は、私の死んだお父つぁんの友だちでございました」
「そやつも盗賊か?」
「はい、市之助は、もう亡くなっているはずでございます。女房のお新は、たしか・・・・・・たしか、尻毛の長右衛門のところで引き込みをしているはずなので・・・・・・」
「何、尻毛の長右衛門だと・・・・・・」
〔主な登場人物〕
長谷川平蔵(中村吉右衛門)
布目の半太郎(堤大二郎)
おすみ(水野真紀)
尻毛の長右衛門(小林昭二)
おまさ(梶芽衣子)
相模の彦十(江戸家猫八)
小房の粂八(蟹江敬三)
久栄(多岐川裕美)
塚原の元右衛門(穂高稔)
藤坂の重兵衛(伊吹聰太朗)
為七(奥久俊樹)
〔盗賊〕
・布目の伊助:半太郎の父親で、いまは亡き大盗・蓑火の喜之助の配下
・〔鷹田の平十〕:盗賊あがりの老口合人。半太郎を長右衛門に口ききした
・駒屋万吉:亡き蓑火の喜之助配下の盗賊。半太郎の父親とも仲がよく、蓑火のお頭が引退の折、一味の者たちへたっぷりと分けあたえた金で、故郷の上州へ帰り、妙義山で旅籠をはじめた
〔商家〕
・岩附屋新三郎方:神田鍋町の茶問屋。長右衛門一味が、一人の殺傷もせず、千八百七十余両を盗んで消えた。このときは、長谷川平蔵が懸命の探索にもかかわらず、尻毛一味は、まんまと江戸を抜け出してしまっている
〔料理帳・本〕
「五郎蔵、腹が空いているのではないか」
「いいえ、別に・・・・・・それよりも長谷川様。奥様のおかげんは、いかがなんでございます?」
「ありがとうよ。橋本屋の養明丹が効いたようだ。先刻、粥を二膳も食べてな」
〔料理帳・ドラマ〕
軍鶏の臓物鍋、彦十、おまさ、粂八、五鉄にて
〔ドラマでのアレンジ〕
ドラマではおまさに諭されたおすみが改心し、平蔵の計らいで、そのまま商家で働くことになる。
原作では口合人は鷹田の平十であるが、ドラマでは塚原の元右衛門となっている。
平蔵「いや、しかし、それにしても、若い女というものはずいぶんと思い切ったことをするものよのう」
久栄「若いおなごには誰しも、何をしでかすか知れない烈しいものがあるのではござりませぬか?ただ、それを表に出すかどうかの違いでござりましょう」
平蔵「ほう、ふたりとも思い当たる節がありそうだな」
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